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地域生活対策委員会活動報告
2016年2月19日
地域生活対策委員会活動報告/いのちのたび博物館見学
北九州市いのちのたび博物館がユニバーサル化を目指しさまざまな取り組みをされていて、北九州市手をつなぐ育成会(親の会)へも聞き取り調査や講演の依頼が行われたことは、前述のとおりです。子ども達が当たり前に地域で日常生活を送ることができるようにと親の学びを重ねている地域生活対策委員会でもこのユニバーサル化に関心を持ち自分たちでも考えてみようということで2月12日(金)に見学に行ってきました。
いのちのたび博物館は、北九州市八幡東区東田2-4-1にあり、さまざまな生物を太古から現在まで学べる自然史ゾーンと主に北九州市の歴史や暮らしを学ぶ歴史ゾーンがあり、壮大な展示物と資料から、いのちのつながりを学ぶことができる貴重な学習の場となっています。当日は、委員会のメンバー4名が参加しましたが、大人だけで行くということは、初めてでゆっくりと見学できたことに、感激したほどです。障害のある子どもを連れての外出は、ある程度の緊張感を持ちつつ、子どもが混乱しないだろうか、機嫌を悪くしないだろうかなど考えて自分の気持ちは置き去りのままであることに気づかされました。
施設内では、展示物の効果のため薄暗い場所も多く自分の子どもには難しいかなと感じたり、順路や誘導がわかりにくかったり、展示説明の文字が小さくて障害者だけでなく、高齢の方もわかりにくいのではなどの意見がでました。
その後は、見学を終え、場所を移し昼食を兼ねてのディスカッションを行いました。博物館だけでなく他の外出先でも困るのが母と息子、父と娘など異性同士で出かけた場合のトイレ事情。特に介助者側がトイレに行きたくなった時など本当に切実な課題です。子どもが小さい時は一緒に入った経験もありますが・・・。特に一人で待つということができない場合、見失ってしまうこともあります。今、そばに居たはずなのに一瞬、目を離したら居なかったという怖い経験をされたかたも多いはずです。近い将来、博物館など公共の施設では、コンシェルジュ的な何でも気軽にお願いできる方がいてくれたらと願います。
しかし、障害児者の親として一番きつく辛いと思うことは、人の視線です。大きな声を出したりジャンプしてしまうなどの障害特性に向けられる鋭い視線とお叱りは、気持ちを強く持っているはずの親でさえも結構辛く、外出を後悔させてしまうほどです。
そういえば見学中、見かけた特別支援学級の子ども達の中にも声を出したり列から離れてしまう子もいましたが、私たちには、その姿が微笑ましく、むしろ博物館の雰囲気を楽しんでいる子ども達を嬉しく思いました。そして気づきました。私達のように障害を理解して見守っていてくれる人が街中にたくさんいてくれたなら私達の子どもは、どんな場所でも自由に楽しむことができるはずだということ。そのためには、やはり多くの理解を求め、啓発していくことが大切なんだと親の会の重要性を再確認しました。
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