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北九州市障害者虐待防止啓発研修
2018年12月28日
北九州市障害者虐待防止啓発研修
シンポジウム ~「気づき」から「支援」へ~ に登壇して
平成30年度「北九州市障害者虐待防止啓発研修」が、11月4日、ウェルとばた多目的ホールにて開催されました。
まず、障害者支援課 重谷勝子主幹の主催者挨拶で始まり、「身体拘束のないケア実現に向けて」と題して、(社福)杏和会やまびこ学園 長森 健理事長の基調講演がありました。
シンポジウムでは、北九州市立大学 深谷 裕准教授をコーディネーターとして「気づき」から「支援」へ をテーマに、私はシンポジストとして、娘の事と友人が体験した“グループホームをやめざるを得なかった事”について発表しました。グループホームの相性の見極めは難しく“人質”の感覚で見守るしかない親は辛いものです。また、施設側に虐待の認識がなく、訴えても知的障害者の無力さを感じるばかりで結局ホームをやめざるを得なかった、と自責の念で話してくれたお母さんの代弁をさせていただきました。最後に、本人に寄り添い行動の根底にある背景に目を向けてほしい、“支援手帳”の活用を、支援者のメンタルケアにも力を注いでほしい、と要望しました。
次に、事業所melyの玉井康二相談支援専門員から在宅者の支援事例で「虐待」の確証がなく連絡に踏み込めない実情や、連絡が遅くなることで2次的被害が出るという憂慮すべき話がありました。
三人目のシンポジスト、北九州あゆみ通所施設 丹下篤嗣施設長は、虐待防止チェック表を利用したアンケート結果を公表して、職員同士で指摘しあえる施設環境と、虐待ヒヤリハットをパソコンで共有して見える化している事を挙げました。
これを受けて深谷氏は、福祉の世界は結局のところ精神論に結論付けられる所が大きいが、そこに虐待防止を共有する仕組みを作ることで職場の雰囲気は変わりうる、と述べました。誰もが関心をもって見守る必要を改めて感じ取った研修でした。
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