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「共生社会の実現」に向けて
2016年1月22日
「共生社会」の実現に向けて/北原会長が博物館の研修会で講演
ユニバーサルミュージアム化を目指している北九州市の「いのちのたび博物館」で、1月19日、同館職員等向けの人材育成研修が行われ、北九州市障害福祉団体連絡協議会(障団連)の北原守会長(育成会会長)が「共生社会の実現に向けて」をテーマに講演した。
同博物館は市立の自然史・歴史博物館で、昨年度からユニバーサルミュージアム化(障害者、高齢者、海外からの来訪者等にも親しまれやすい博物館づくり)を目指し、展示解説などの新たなプログラム開発や関係職員等の人材育成に取り組んでいる。2年目の今年は、プログラムの開発の一環として知的障害関係者の館内見学会と意見交換などを行うほか、人材育成では職員やボランティア向けの研修を行って、障害、高齢、外国人等に関する理解を促進させることにしている。
このうち、プログラム開発では寺島正博・福岡県立大学講師が知的障害の特性について講演するほか、北九州育成会(親の会)の保護者との懇談や、当事者たちとのワークショップなども考えられている。一方、人材育成のための職員研修は同館と障団連が連携して行うもので、障害者運動が目指す「共生社会」や、各障害者団体の障害特性や活動状況などを研鑚することにしている。
この日の講演で北原会長は、戦後の障害者福祉の変遷と今日の障害者制度改革を紹介するとともに、日本の障害福祉の流れは障害者の人権と自由を尊ぶ「共生社会」の実現を目指していると強調した。
その上で、「共生社会」を実現するには、全ての障害者が「生きる力」を身に付けるとともに、生きていくことを困難にしている「社会の壁」を除去することが不可欠。そのためにも障害者や関係団体が地域と交流し、できるところから貢献活動を進めていくことが地域の信頼を得、共生社会をつくっていくことにつながる、と訴えた。
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